お父さんの夏休み

お父さんの夏休み〈41〉

金重島  金重島は三日月形をした島だった。凹んだ部分にきれいなビーチがあって、その奥に草むらが広がっている。キャンプをするには絶好のロケーションである。  誰が見ても魅力的な場所だけに、先客もいた。シーカヤッカーが2組4名と、...
お父さんの夏休み

お父さんの夏休み〈42〉

星空の下の最後の晩餐  九州一周最後の夜は、シーフードバーベキューと刺身である。「食材は現地調達」という目標を、最後の夜に完璧な形で果 たす事ができた。サワラとアジとサザエ。豪華ではないけれど、最後の晩餐のメニューとしては悪くなかっ...
お父さんの夏休み

お父さんの夏休み〈43〉

最後の航海  空には溜息のでるような星が出ている。天候は明日もよさそうである。どうやら、無事に帰れそうだ。思えば人の命をも預かる身としては、出港するか否かという判断において、反省すべき点があったのも事実である。かなり無理をしてしまっ...
お父さんの夏休み

ホストンホエラー17モントーク

私のボートはアメリカの古いメーカーである「ボストンホエラー」という会社の「17モントーク」というモデル。艇体の長さが5.10m、幅が1.9mという、非常に小さい艇だ。定員は5名。50馬力のエンジンを積んでいて、時速...
九州の食卓より

母のいりこ

 桜の頃になると、思い出す味がある。 40年ほど前。九州を離れ、進学のために上京することになった。  私は有頂天だった。厳しかった父親の管理下を離れ、夢の一人暮らしが始まることに心を奪われていた。そこにあった両親の思いを顧みる...
アウト道

小舟で九州一周の旅

自然を相手に遊ぶということ  6年前の夏、5mほどの小舟で九州一周をしたことがある。海岸線沿いに約1000kmの行程。反時計回りに昼間移動し、魚がいそうなポイントがあれば釣りに興じ、夜は港にボートを舫って防波堤や砂浜でキャンプという...
アウト道

自然を食する楽しみ

明日、夏野菜の苗を植えるべし 「お父さん、トマトのわき芽、とっといたよ」 小学5年生になる娘が、食卓でそうつぶやく。「今年はミニとミディーと桃太郎の三段構えだ。夏になったら、好きなだけ食わしてやるからな、ハ、ハ、ハッ」 わが家では、...
アウト道

野外料理七箇条

鶏の丸蒸し焼きに挑戦! 一、手軽で、失敗がないこと二、しっかりした味付けであること三、汚す鍋や食器が最小限であること四、焚き火で作れること五、冷えてもうまいこと六、翌朝も食べられること七、適度なワイルド感があること これは、ボクが考...
アウト道

無人島キャンプ

プチ・サバイバル体験を  「無人島」という言葉に、めっぽう弱い。この言葉を見たり、聞いたりすると、どうも落ち着かなくなる。ソワソワ、ワクワクしてきて、地図や海図をめくり始めたりする。  この衝動の根底にあるのは、間違いなく「十五少年...
アウト道

カヌーの視線で自然の中へ

自然を相手に遊ぶということ  カヌーは、不思議な乗り物である。アメンボウのように水面を這うように自由に動き回れるが、一方で風や波、流れなど、自然の影響も極めてダイレクトに受けやすい。自由であり、不自由なのだが、それがまた面白い。 ボ...
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