平戸島上陸
午前9時。朝食とエサを仕入れるために、平戸港に入る事にした。
ここも静かで、雰囲気のあるいい港である。船尾からアンカーを打ち、船首を岸壁につけるとさっそく上陸。近所の食堂にもぐり込む。
腹ごなしを済ませると釣具屋へ。何が釣れるか分からないので、オキアミとゴカイと氷を買ってボートに戻る。
「それにしても暑いですね」
午前中だというのに、すでにうだるような熱気である。アスファルトの上を歩いていると、よけいにそれがこたえる。
「はやく海の上に戻りましょう」
すっかり、海の上が住処となっている。
平戸港から佐世保沖の九十九島へは、平戸島の東岸を下れば20マイルたらずの距離なのだが、時間も早いし、天気もいいので外洋となる島の西側を通 って行くことにした。ルアーを流すことも目的のひとつである。
平戸島の北西に位置する生月島の北側を大回りし、そこから南下しながらトローリング。海はどこまでも碧く、穏やかである。(つづく)





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